昨年の1月に、まさき兄・ひさこ姉にくっついて、拝みをしに行った場所があります。
波の上宮(なんみん)、護国寺、それから三重城(みいぐすく)。
ふだん、どこかにお参りをする時は、お願いごとはしていません。自分でなんとかできる余地があるのに、神さまに甘えるのは失礼だと思っているから。でもあの時だけは、
「これから先どう生きたらいいのか全然見えません、どうか一瞬でもいいから照らしてください」
そんなお願いをしました。
まさか年内に奄美に越すことになるとは思ってなかったけれど…
そういうわけで今回の沖縄はお礼の旅でした。
地図を持たないまま、3カ所を探して歩きました。那覇のたつや旅館は自転車もタダで貸してくれるんだけど、なんか歩いて回りたかった。
海に突き出た岩の上にある波の上の周りは花街になっていて、浅草寺と吉原を思い出します。お参り、って言いながら遊んでくるのはドコの男のひとも一緒なのかしらねー…
すぐ下はビーチになっていて、けれど、橋がかかって海が切り取られて見えました。
護国寺は波の上の隣にある真言密教のお寺です。あたしはドコの宗教に属してる、とか、信者だ、とかいうのはないけれど、密教は好き。護摩焚きは火を囲んで、みんなでお経をひたすら唱え続けるけれど、これってアジアのお祭りの基本なんじゃないかと思うのです。
バリのケチャックは、男の人が輪になって、ケチャ!ケチャ!のかけ声を繰り返しながら踊ることで、真ん中にいる巫女をトランス状態にする…という祭祀で、輪になって繰り返す、というのは八月踊りや盆踊りでも同じですよね。汗をかいて、気持ちがよくなって、トリップする…というのが本来の目的なら、神酒はまさにこのための飲み物。ああーなんか相当脱線してるし勝手な解釈してるので、怒られるかな?
(こんだけ書いといて何ですが、ここの護国寺で護摩行をしてるかどうかは不明です)
三重城はロワジールホテルの横にあって、古い石垣に囲まれた、小さなお堂のある広場のような場所。
お堂ももちろんですけど、ここでは自分の生まれた方向の海に向かっても拝みをします。
岩の上にはあちこち、お供えの残りやお香を焚いた跡がありました。何も持って行かなかったけれど、あたしも、たぶんんこっちのほう、と思う場所に立ちました。
なんだかね、1年前もそうだったと思うのだけど、気持ちいい風が抜けて、蒼い海が目の前にあって…お願いごとも、悩みも、なにもかも忘れてしまうなあ。
ああ、今日はお礼をしに来たのでした。ありがと、見守っていてください。