たつや旅館のお客さん、SさんIちゃんと一緒に車を借りて、北に向かいました。
名瀬港の、出来たばかりのキレイな道路を通り、山羊島トンネルを抜けて少し行くと、海側に入る道があります。見えてくるのは、コイのぼり、ではなくて、カツオのぼり!
大熊(だいくま)漁港は、宝勢丸と金紘丸のふたつのカツオ漁船の港で、のぼりが出ている日は、捕れたしるし。今日ののぼりの数は、宝勢丸2匹・金紘丸1匹。大量だともっとたくさん泳ぐみたいです。
小屋の中では、揚がったばかりのカツオを捌いてるところでした。
刺身ひと山500円で買って、3人で食べました。実はタタキ派なんですけど、刺身しかなくてすこし残念。でも新鮮なので、臭みがなくておいしかったです(そういえばシマでタタキって見てないな…)。
酒盗(カツオのワタの塩辛)も売ってるので、おみやげにいいかも。
次は西側を進んで、龍郷町のいちばん北、安木屋場あたりの芭蕉の群生を見に行って、
それから東に回って、1月に桜を見た長雲峠…のはずが、うっかりショートカットして西から長雲入ってしまったのでパス。
長雲の自然観察の森は、冬とは全然違って、いろんな鳥の声がした。高くて、キレイな声で鳴くのはアカヒゲ。スズメよりも小さいらしくて、全然見つけられない。
雨に湿った枯葉の上には、よちよち歩くシリケンイモリ。かーわいー…
捕まえるまでは必死で逃げるくせに、手にのせたとたんボーっとしてしまうあたりが特に…
ドラゴントリデは、変わらず強い風が吹いてて怖かった。もうひとつトリデがあるのだけど、1月の時にマサキさんに、聖地にかかってるから行かない方がいい、って言われてるので行ってません。
園内の昆虫展示館には、コーヒーやらジャムやらの空き瓶の中に、カエル、孵化する瞬間のハブ、巨大ミミズ…までは、ゆるそう。ケナガネズミ、オーストンオオアカゲラ、などのケモノまでギュギュと詰めて、適当にホルマリン漬けにしてある。口から何か出てるし目は飛び出してるし。むごい…
外に出ると、またアカヒゲの声。ほっとする。
緋寒桜のサクランボを食べに集まってるみたい。あたしも食べる。赤いやつ…すっぱい。赤黒いやつ…すこし甘くて、しぶかった。
峠を東側の、龍郷湾のほうに降りて、そろそろお昼かな…
朝パン食べて、出てすぐカツオの刺身食べていたとしても。このコースなら、やっぱり「ひさ倉」の鶏飯でしょ。食べながら、午後の計画を練り直します。
体験モノがしたい!てゆうIちゃんの発言もあって、1月に行った、龍郷町戸口の染め工房に行くことにしました。
またまたビッグ2で材料を仕入れ、金井工芸さんへ。今日は、藍染めと泥染め、両方やらせてもらいました。
泥染め、とはいっても、ここでは泥田のかわりに鉄粉を使っています。
テーチ木の液に布を浸けると、渋めの、何とも言えないピンク色に染まります。キレイ…繰り返し、色が濃くなったら、鉄粉を溶いた水の中へ。タンニンと反応して、グレーに変わります。
他の、たとえばフクギやイジュなんかでも昔は染めてたみたいだけど、テーチ木はタンニンが多いので、特に黒くなるのだそうです。
この繰り返しを、いつやめるかで色が変わるので、途中で絞りを解いたりするとグラデーションが出来ます。
テーチ木で終われば茶系、鉄ならグレー系。グレーまではなるけれど、全然、あの大島紬の黒にはなりそうにありません。親方は、1日やそこらじゃムリだよって言ってました。
性格どおり、行き当たりばったりに染めてたらムラになって、それもまた味、なんてニヤリしてたら親方にダメ出しくらってしまいました、とほほん。染め直し。
ヤバイ何か雑巾みたいになってきた。
3人それぞれ、疲れる位たくさん染めました。
Sさんなんて、無計画なあたしとは大分違う、かなりの出来映え。教訓…出来上がりをきちんとイメージしてから、作業に入りましょう。
1月にはなかった、できたての休憩施設でコーヒーと、おばあちゃん手作りのかしゃ餅をごちそうになりました。これこれ♪やわらかくておいしー!21日が旧暦の3月3日(サンガツサンチ)の節句で、かしゃ餅は本来、節句のときのものなんだそうですよ。
日が傾いてきたので、そろそろ名瀬に戻ります。
……
夜…に続きます