KERA・MAP#004、観てきました。
両親を事故で亡くした消崎姉弟。姉は眼帯をしたOL、弟は14歳、中学生。
姉は以前、恋人にじぶんの愛を示そうと、片目をフォークでえぐった。今は会社内で不倫をしているが、相手が自殺してしまう。
弟はクラスメイトを支配していて、授業中、リストカットをして病院に運ばれる。病院で会った少女に恋をするが、金を貢がされるようになる。
途中で実はこれは、姉が弟のためにつくった、お伽話だと明かされる。
姉は話を書いたノートを同僚に見られてしまうのだ。
勝手に登場人物にされ、自殺させられたり風俗に落とされたりしているのでみんなから嫌われる。
…こっちが現実だと思うそばから、またお伽話が重ねられて、境界線が曖昧になる。
なんだかカレイドスコープを覗きこんでいるように、夢からさめた夢を見ているように…お姉ちゃんの描くストーリーが形を変えつづけ、あたしたちは荷物を運ぶ同僚、キンギョとフナワのように、迷いこんでく。すごく、心地いい。
ラストの、役者が全部消崎姉弟になって、舞台後方の扉のむこうに駆けぬけていくところ、すごい好きです。
シャボン玉に映った姉弟が、扉の外に吹き出していくようで。扉のむこうには現実があって、すっごい明るくて。
かなり凄惨な話も、ああ、全部お伽話で、ほんとうはお姉ちゃん、モノモライで、すっごい仲のいい姉弟でって思えた。
…と、現実だと思った場所を人体標本が歩いて横切ってくのが見える。
あれ??
まだ夢?
この公演は、吉祥寺シアターのこけら落とし第2弾なのだそうです。できたての会場はすごくキレイでした。でもやっぱり公営劇場。イスが…国立劇場行ったときも思ったのですが、会場に見合う質のイスを使ってほしいと思います。
それから!
途中入場するお客さん、多すぎ!
開演時間過ぎたら、あきらめて下さい。まして、1時間も過ぎてから入るなんて。